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なかなか面白そうだなと思いました。長野県大鹿村では300年以上、村歌舞伎が受け継がれているという
のは、前々から知っていたんです。でも、そこを舞台にした作品に自分が実際に参加するというのは、とても興味深かったですね。
今回の映画は、実際の村でも起こるような問題が題材。あくまでもフィクションですが、現実の大鹿村でも同じようなことは起こっていますね。実モデルという方はいないのですが、似たような方はいらっしゃるので村の方が見れば僕がやった役はどなただか分かってしまうかもしれませんね。そういったこともあるので、
その方が見ても「俺こんな奴じゃない」ってならないように気をつけて演じました。僕が演じた重田権三はリニア建設(※1)に賛成なのですが、良い悪いではなくて一生懸命村のことを考えた上でやっていること。悪い人間ではなくリアルにそういう立場の人がいるということを観ている方に伝えたいですね。
善さん(※2)のような受け入れ方はしないとは思いますね。でも、一緒に時間を共有してくれる人が僕みたいな年になると段々といなくなってくるんです。だからそういう人が1人でも帰ってきてくれることは嬉しいかな。受け入れ方は違うけど、受け入れていくんじゃないのかなと思いますね。
和気あいあいとして楽しかったですね。もともとこの映画の企画にはみなが乗り気だったので、とても結束していた現場だった。大鹿村でロケをしたんだけど、陸の孤島みたく撮影中はずっと村に押し込められていて。ロケは普通入れ替わり立ち替わりなんだけど、今回はほぼみんな2週間ずっといたんだ。普通の撮影だと、共演していても「出てたんだ」って撮影後に分かったりすることもあるけど。一緒にいたからみんなが何をやっていたかもちゃんと分かったしね。楽しい合宿生活だったよ。
そうですね。今回はお仕事をやったという感じじゃないんです。みんなが1つの作品をちゃんと作ったという感じですね。
大鹿村という300年以上もめんめんと歌舞伎を続けてきた村人の温かさに触れていると、僕達はただ仕事で来て、やって帰るというわけにはいかなかった。短い期間ですが一生懸命演じさせてもらおうとする僕達の気概に対して、村の方は受けいれてくれたし、親切に支えてくれました。
役者が劇中で歌舞伎を演じているところ。村の人達は演技に関して素人だけど、大鹿村歌舞伎に関してはプロ中のプロ。僕ら役者は演技に関してはプロだけど、この歌舞伎については素人だからワンカットずつ色々と指導してもらいました。一生懸命演じているので、是非観て下さい。
人間に対する好奇心かな。「こういう役をやってください」というのがきた時、どういう風に演じるのがその役にとっていいかなって考えますね。例えば犯罪者の役がきても、なぜ彼は犯罪者になってしまったのかという風に。そこに至るまでの心はやってあげないと、と思います。そのため、仕事がないときは出歩きますね。色々なジャンルの書物を読んだり、映画を観たり、行きつけのお店でお酒を浴びたり(笑)。お酒に関しては、お医者さんとお酒に対して上手い付き合いをしていくのがいいと思いますよ。
僕がね、小さかった頃はちょうど終戦直後でね。真っ黒焦げの東京で育ったんだけど、僕達のお父さん、お母さん、お兄さんたちが再生して、そして今日の日本まで成長させてきた。今度(の震災からの復興)も長い時間がかかるかもしれないけど、是非立ち直ってほしい。そして映画とか演劇とか今はまだ必要では
ないかもしれないけど、後々復興していく過程で辛いときや悲しいときに、映画を観て欲しいです。僕も戦後そうだったように、迷っている時に映画によって勇気づけられたんだ。そんな勇気を与えられるような映画を提供できれば嬉しいですね。 ※1 大鹿村は東京から大阪を結ぶリニア新幹線の南アルプスルートで(Cルート)縦断予定の場所
※2 原田芳雄さんが演じられた主人公の役名が風祭善
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