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健康コラム
土井善晴さん

料理研究家
土井善晴さん

1957年2月8日大阪府生まれ。料理研究家の土井勝さんの次男。スイス・フランスでフランス料理を修業し、大阪味吉兆で日本料理を修業。1992年においしいもの研究所を設立。その後、父の意志を引き継ぎさまざまなメディアで料理指導。楽しく分かりやすい家庭料理の指導には定評がある。 NHK教育「きょうの料理」を始め、数多くのテレビ番組に出演、特に「おかずのクッキング」(テレビ朝日系)ではレギュラー講師を19年間継続している。「家庭料理の大切さ」「食育」「食文化」などをテーマに“食べ物の本当”を伝える講演会を行う。また、早稲田大学文化構想学部で非常勤講師を務め、未来の日本を担う学生に日本の食文化を伝える。同大学では、食の履歴書開発プロジェクト「食文化のかたちをみちびくための講演会」を毎月主宰(http://shoku.fukugo-waseda.jp/)。 プライベートでは、2002年から健康維持のためマラソンを始め、2008年 サロマウルトラマラソン100キロ完走。全国のマラソン大会出場が楽しみ。


料理研究家として第一線で活躍する土井善晴さん。料理番組以外にも情報番組からバラエティーまで幅広く活躍しています。そんな多忙な土井さんが身体に気をつけていることとは?食事と健康に関わるお話や、ご自身が実践されるマラソンのお話を伺いました。

新しい料理やレシピがひらめく瞬間とはどのような時ですか?

私はそもそも新しい料理を作ろうとは思っていないんです。私にとって料理というのは家庭料理のことで、決してクリエイティブなものではありません。季節に応じて作る家庭料理は、一人一人にとって親しみのあるお料理です。そういった日常の料理の中でも、おばあちゃんに、「食べやすくお刺身を小さく切ってあげよう」、「少し野菜を増やそう」といった心遣いをすることが料理の工夫だと思います。私が皆さんにお伝えできるのは、新しいレシピを伝えるのではなく、昔ながらのお料理を大切に、少し新しく見せる工夫や誰にでも作っていただけるようなコツを分りやすく伝えることだと思っています。

料理の魅力とは何ですか?

〝旬”の今一番おいしい元気な食材を料理すること、食べてもらうことだと思います。旬のものを食べると、「あぁまたこの季節がきたなぁ」と思います。料理を見ると、何かしらの思い出がよみがえる、会話の糸口になったりしますよね。ただ食べるだけの存在ではなく、私たちの五感をくすぐって、いろいろな感情を喚起してくれる力があると思います。そして、元気になる。

旬のものが美味しい理由とは何でしょうか?

旬のものを食べるということは、その「生き物の命の在り処を私たちが食べること」です。分かりやすく言うと、春はタケノコが旬ですよね。まさに勢い良く成長している、動いている部分を私たちは食べているのです。夏の茄子やトマトは、水分をたっぷり含んだ実の中に種子がある。秋はリンゴとか栗とか、それこそ種子そのもの。冬は大根、白菜など春に備えて地面の下で力を蓄えているものです。この春、夏、秋、冬の生命のサイクルに合わせて、私たちは栄養価値が一番あるところを食べているのです。これが旬のものが美味しい理由です。

健康を保つために食生活で心がけていることを教えてください。

季節のもの、料理に手をかけすぎないこと、小さく切り刻んで煮るよりも、野菜なども丸ごと煮ること、その方が美味しいと思いますし、手がかかりません。野菜は野菜だけで、料理して、あと魚を焼くとか、シンプルな献立に。時にはごちそうを食べすぎてしまうこともありますから、そういう時はその前後2~3日の間でトータル的に栄養バランスを調整していけば良いと思います。

マラソンをされていますが、始める前と後で変化した部分はどんなところでしょうか?

体重が減って、10歳くらい若返りました。きっかけは、40を過ぎた頃から体重が増えて体力が落ちたこと、体調が悪いと自覚したことです。それでも仕事の質を落とすわけにはいきませんから、ものすごく頑張って維持しようとする。そうすると、しんどいから周りの人にも迷惑をかける。そういうことも少しずつ改善されます。日常的なストレスを発散して、体調だけでなく、日常の仕事や暮らしの部分が充実して健全になりました。自分の中にあった悩みも、その頃から一度リセットしたみたいです。今では良いことばかりですから、やめる理由が見つかりません。大切なのは、ゆっくりでも良い、忙しくて走らない日がしばらく続いても良いので、継続することです。

土井さんにとって健康とは?

少々具合が悪くても、私は寝るよりも走ります。走ると体温が上がって免疫力が高まるためか、元気になれるんです。これを、「積極的休養」と言いますが、精神的に疲れていても、積極的になることで充実した毎日を送れると思います。

現在、新たにチャレンジしていることはありますか?

次の世代を担う学生たちに、すばらしい日本の食文化を知ってもらいたいと思って、早稲田大学で月1回講演会を開いています。私の尊敬する食のスペシャリストたちをお招きして、これまで語られることはなかった仕事のお話を聞き出そうという試みです。美味しいとか不味いとか、味覚だけで判断しがちな食の秘密・食の背景にあるものを調べることで、すばらしい発見があるのです。それは食の世界にいる私たちにとって大変プラスになることだと思います。どなたでも参加できますから、興味のある方は是非来て頂きたいですね。

最後に、元気読本の読者にメッセージをお願いします。

皆さんには、ご家庭でちゃんと料理を作って欲しいですね。料理を作るということは、その人に愛情をあげることだと思います。一人暮らしであっても、食べることを大切にすることが、自分を大切にすることになるのだと思います。

土井さんの健康アドバイス
(1)美味しいものは食べ過ぎない
美味しいものは食べ過ぎず、ほどほどにするのがいいんです。でも、たまに食べ過ぎてしまったと思ったら、2~ 3日間で食事のバランスを調整していきましょう。

(2)旬なものを食べよう!
オススメなのが『大根炊き』。葉っぱ付きの大根を手に入れたら、皮付きのままおおぶりに切りそのまま鍋に入れましょう。油揚げを入れて、おダシをかぶるほど入れます。最後に醤油をかけて放っておけば、美味しい大根炊きのでき上がりです。

(3)マラソンで心身ともに強くなる
見た目にも若々しくなり、精神的にも強くなります。マラソンを続けていれば身体の免疫力が上がり、風邪などの病気も怖くありません。