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小・中・高・大学と野球をやってきて、自分はケガで選手を辞めなければならなかったのですが、他にも同じ境遇の選手たちを目の当たりにしてきて、そういった選手を減らしたいと考えていました。当時、浪商(大阪体育大学浪商高等学校)時代の先生の「アメリカとか医学の進んだ国だったら、トレーニングで予防できたかもしれないし、リハビリで良くなるかもしれないね」という一言で、そういった分野があることを知り、野球専門のトレーナーを目指そうと思ったんです。
それまで日本では全く前例がありませんでしたが、野球の経験・知識とスポーツ医学の知識の両方を持った人がやるべきだと感じて、この道を目指しました。
昔のプロ野球界では「走る」ということがトレーニングの全てという考えでした。もちろん走るということはスポーツの基本ですが、それだけでは最大のパフォーマンスを発揮するのは現実的に難しい。僕が実践してきたのは、ウェイト、リハビリ、栄養学、メンタルトレーニングをトータル的に指導するということです。
ウォーキングですね。日本人は1日平均300kcal多く摂取しているといわれていますが、1日1万歩を歩くことでこれを解消することができます。会社勤めをされている方は1日平均6200歩ですから、あとプラス3~4000歩ほど歩く必要があります。万歩計を付けて、「今日はあと300歩足りないから一駅手前で降りて帰ろう」とかそういった簡単な取り組みでずいぶんと違ってくるはずです。
アメリカの医療制度は日本と違ってものすごくお金がかかる。以前選手と救急車に乗った時に、意識がもうろうとしている選手に対して、「サイレンを鳴らしますか?」「国立病院に行きますか?」と一つひとつ確認していて、その全てにお金がかかることに驚きました。そういう環境ですから、健康というものは自分自身で管理するという意識が高いですよね。
基本は3度の食事を工夫してしっかりと栄養を摂ることが大切です。近年では日本でも欧米寄りの食生活になってきていますので、栄養素を補うためにサプリメントを摂ることも必要だと思います。僕は、普段からの健康を維持するために、ビタミンを何種類か摂るようにしていますが、もう10年以上も風邪をひいてませんよ。
以前、NYに住んでいた時にユダヤ人の偉い方からいただいた格言があるんです。「朝食は豪勢に、昼食は普通に、夕食は貧粗に摂りなさい」これを守ったら必ず出世できるよって言われたんです。その通りですよね。お酒を飲んで、夕食をたくさん食べたら、次の朝は何も食べられない。コーヒー1杯で仕事に行っても、力が出ない、頭も働かない。昼からご飯を食べても、脳に血液が行き届かないので、一日のほとんどがボーっとした状態になってしまうんです。朝しっかり食べれば、丸一日元気でいられるし、しかも太らないんです。
僕が行っているのは、競技に復帰するための、より強く、より早く、よりしなやかになるためのトレーニング指導です。子供から大人まで、もっと元気になりたいという一般の患者さんがたくさん来ています。そこにオフシーズンになるとプロ野球選手も参加してきて、鬼の形相でトレーニングをしている。それを子供たちが目の当たりにして見ている環境というのは、僕にとってすごくうれしいことなんです。これ以上の教育の場はないですよね。今年の冬には千葉にも病院と提携したSCAを開く予定です。
健康とは当たり前のものではなくて、後天的なものであり、自分で掴みにいくものだと思います。ちょっとした運動や食生活の改善で、確実に身体は良い方向に進んでくれるはずですよ。
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